マリオットボンヴォイアメックスプレミアムは、マリオット系列ホテルをお得に利用できる人気カードですが、2025年8月21日から一部特典内容が変更されることが発表され、ユーザーの間で「改悪」と話題になっています。
特に無料宿泊特典の条件やボーナスポイントの付与基準が見直され、これまでのようにお得にポイントを貯めにくくなる可能性があります。
本記事では、改悪内容を初心者にもわかりやすく解説し、年間利用額別にどのようにカードを使えば損をしないのか、他カードとの組み合わせ方や今後の戦略まで具体例を交えて紹介します。
マリオットボンヴォイアメックス改悪の概要
マリオットボンヴォイアアメックスプレミアムは、マリオット系列のホテル利用者にとって人気の高いカードです。
特典内容が充実しており、毎年の無料宿泊特典やポイント還元率の高さが魅力でした。
ところが、2025年8月21日から一部の特典内容が見直されることが決まり、「改悪」といわれるようになっています。
これまでメリットが大きかっただけに、今後の使い方をどうすべきか悩む人が増えているのです。
ここでは初心者にも分かりやすく、どの部分が変わるのか、なぜ改悪と呼ばれているのかを解説していきます。
2025年8月21日から適用される主な変更点
今回の変更で最も注目されているのは、年間利用額に応じてもらえる特典の条件が変わる点です。
これまで年間150万円以上の利用で獲得できていた無料宿泊特典は、一部の条件が厳しくなります。
従来は5万ポイントまでのホテル宿泊に使える特典が手に入っていましたが、今後は利用できるホテルや日程がさらに制限される可能性があると発表されています。
さらに、年間400万円の決済で得られるプラチナエリート資格の条件も見直されます。
これまではカードをうまく使えば比較的達成しやすかったプラチナステータスが、今後は実質的により多くの決済が必要になる見込みです。
例えば以前なら月平均33万円ほどの利用で到達できていたラインが、今後は特典の対象外になる決済が増えることで、同じ400万円を使っても恩恵を受けづらくなると予想されています。
これらの変更は、カードの価値を最大化したいユーザーにとってはかなり大きなインパクトです。
今まで得られていた「お得感」が薄れてしまうため、事前に内容を理解し対応策を考えておく必要があります。
なぜ「改悪」といわれるのか?従来特典との違い
今回の見直しが「改悪」と言われる理由は、これまでに比べてユーザーが得られる実質的なメリットが減ってしまうからです。
特に無料宿泊特典の使いやすさが低下し、ポイントの価値が下がるのではないかと懸念されています。
例えば従来は、繁忙期であっても5万ポイントまでのホテルを無料宿泊特典で予約できるケースが多く、追加料金を支払えば6万5千ポイントのホテルにも泊まれました。
しかし今後は、ポイントの上限や利用できる日程の制限が増える見込みで、「無料宿泊特典を使いたい時に使えない」状況が起きやすくなります。
また、ボーナスポイントの条件も見直されるため、以前は毎年安定して貯まっていたポイントが貯まりにくくなります。
例えば年間300万円を使った場合、これまではボーナス分を含めてお得にポイントを稼げていましたが、改定後は一部の決済がボーナス対象外となり、結果として貯まるポイントが少なくなると想定されています。
このように、同じ金額を使っても得られるリターンが減ることが「改悪」と呼ばれる理由です。
旅行好きな人ほどこの変化を強く感じるため、カードを持ち続けるかどうか再検討する動きが出ています。
現行カード保有者と新規申込者の扱いの違い
今回の改定はすべてのユーザーに一律で適用されるわけではなく、現行カード保有者と新規申込者で扱いが一部異なります。
すでにカードを持っている人は、2025年8月20日までに付与される特典については従来の条件が適用されます。
そのため、2025年の上半期に決済を集中させれば、今年分の無料宿泊特典はこれまで通り得られる可能性があります。
一方で、2025年8月21日以降に新規で申し込む人は、最初から新ルールが適用されます。
例えば、初年度の特典が従来より少なめになったり、無料宿泊特典が以前より使いづらい形で提供されることが予想されます。
これにより、これまで「とりあえず作っておけばお得」というイメージがあったカードが、作るタイミングをしっかり考えなければ損をする可能性があるカードになってしまいました。
現行ユーザーであっても、2025年8月以降の更新分からは新ルールが適用される見通しです。
そのため長期的には、すべてのユーザーが改悪の影響を受けることになります。
今からカード利用の計画を見直しておけば、無料宿泊特典を取りこぼさず、少しでも有利にポイントを活用できます。
改悪ポイントの詳細と影響
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムの改悪で、多くのユーザーが最も気にしているのが「無料宿泊特典の条件変更」です。
これまで、このカードを持つ最大の魅力の一つが、年間の利用額に応じてもらえる無料宿泊特典でした。
しかし、2025年8月21日以降はこの条件が一部変わり、従来ほど使いやすい特典ではなくなる可能性が高くなっています。
ここでは具体的にどのような変更があるのか、そしてその影響を分かりやすく説明します。
① 無料宿泊特典の条件変更
無料宿泊特典は、マリオット系列のホテルに1泊無料で泊まれるクーポンのようなもので、毎年の決済額が一定以上であれば自動的にもらえる特典です。
旅行好きにとっては非常に魅力的で、この特典を目当てにカードを使い続けている人も少なくありません。
従来は年間150万円以上の利用で条件を満たすと、50,000ポイントまでのホテルに使える宿泊特典が1泊分付与されていました。
例えば、オフシーズンに東京マリオットホテルや大阪マリオット都ホテルなどに無料で泊まれるのはもちろん、5,000ポイントを追加して55,000ポイントのホテルに泊まるなど、使い勝手が良かったのです。
しかし2025年8月21日以降は、この無料宿泊特典の「利用範囲」が以前より制限されることが明らかになっています。
具体的には、対象となるホテルカテゴリーや利用できる日程に制限が増える見込みです。
たとえば、人気の高い繁忙期には特典を利用できる枠が少なくなり、これまで予約できていたホテルでも特典が使えないケースが増える可能性があります。
また、無料宿泊特典をポイントで上乗せして使う「トップオフ」のルールにも細かな変更が入り、従来よりも柔軟に使えなくなることが考えられます。
これまでなら「とりあえず年間150万円決済しておけば、国内の高級ホテル1泊はタダで泊まれる」と安心できたのが、今後はそうもいかなくなるかもしれません。
特に旅行日程が限られている人にとっては、せっかく得た特典が希望日に使えないというストレスが増える可能性があります。
年間150万円利用特典の内容と制限
年間150万円の利用で得られる無料宿泊特典は、従来通り発行されるものの、利用条件の見直しが入ります。
例えば、これまでは比較的自由に使えた週末や繁忙期でも、今後は「特典利用不可日」が増えることが予想されます。
家族旅行など日程が決まっている人にとっては、実質的に価値が下がることになります。
具体例を挙げると、従来であればゴールデンウィークに軽井沢マリオットホテルを5万ポイントで予約でき、特典を使って実質無料で宿泊できました。
しかし新ルールでは、繁忙期は特典対象外となるか、予約枠が極端に少なくなる可能性があります。
結果として、宿泊できるのはオフシーズンの平日など限られた日程だけとなり、特典を活用できる幅が狭まるのです。
また、ポイントを追加してより高ランクのホテルに泊まる「トップオフ」も、これまでは15,000ポイントまで追加でOKでしたが、新ルールでは追加ポイントの上限や対象ホテルが制限される見込みです。
これまで「5万ポイント+α」で泊まれていたカテゴリー6のホテルが、実質的に無料宿泊特典の対象外になるケースも増えると考えられます。
400万円決済でのプラチナエリート到達条件
もう一つの重要な改悪ポイントが、年間400万円の決済で得られるプラチナエリート資格に関する見直しです。
プラチナエリートはマリオット系列ホテルに泊まる際の特典が非常に大きく、スイートを含む客室アップグレードや朝食無料、ラウンジ利用など、旅行の快適さを大きく変えてくれるステータスです。
従来は、年間400万円の決済をカードで行えば、自動的にプラチナエリートに到達できました。
月に約33万円程度をカード決済に回せば手が届く金額で、日常の支払いを集約することで達成できた人も多かったのです。
例えば、固定費や光熱費、旅行代金などを集中させれば、会社員や個人事業主でも十分に現実的な目標でした。
しかし改定後は、400万円を決済しても一部の決済がカウント対象外となるなど、実質的にハードルが上がる形になります。
たとえば、特定のオンライン決済や電子マネーのチャージが対象外となり、現金を使う場面が増えることで、これまでのようにスムーズに達成できなくなる可能性があります。
結果として、400万円決済でプラチナエリートを狙っていた人が、今後は500万円以上決済しないと同等のメリットが得られない、またはそもそもカードだけではプラチナを目指しにくい状況が生まれます。
これまで「実質的にお金をかけずに上級会員になれる」といわれていたルートが、改悪によって難易度が上がるわけです。
② 年会費や家族カードの取り扱い
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムは、2025年8月21日以降の改定内容の中で「年会費」や「家族カード」の取り扱いにも注目が集まっています。
見た目の数字は変わらないものの、実質的に負担が増えたと言われている理由や、家族カードを上手に活用するためのポイントをわかりやすく解説します。
年会費は据え置き?実質値上げといわれる理由
まず、今回の改定後は、マリオットボンヴォイアメックスプレミアムの年会費は公式に「82,500円(税込)」へ値上げされます。
従来、このカードは年会費を払うだけで、更新時に50,000ポイント分の無料宿泊特典が自動的にもらえ、これだけで年会費の元が取れるといわれるほどお得でした。
例えば、東京マリオットホテルに通常3万円以上かかる1泊を無料で利用できれば、年会費の半分以上を回収できますし、2泊以上利用すればさらに大きなリターンが得られました。
ところが2025年8月以降は、無料宿泊特典に利用条件が加わり、繁忙期や人気のホテルで使えない可能性が高くなります。
実際に、これまではゴールデンウィークや夏休みにも空室さえあれば無料特典を使えましたが、新ルール後は「対象外日」が増えるため、同じ価値を享受できない場面が出てきます。
さらに、これまで年間400万円の決済で達成できたプラチナエリート資格も取得難易度が上がり、カードだけで高いステータスを維持するのが難しくなる可能性があります。
つまり、「82,500円(税込)」を払っても得られるメリットが減少するため、結果的に「実質値上げ」と感じる人が増えるのです。
具体例として、従来は年会費5万円弱で無料宿泊1泊(3万円相当)+プラチナエリート資格(年間10万円相当の価値)を得られ、合計で13万円以上のリターンが期待できました。
しかし改定後は、無料宿泊の使い勝手が悪くなり、プラチナエリートも取りにくくなるため、年会費を払っても6~8万円程度の価値しか感じられないケースが出てきます。
家族カード1枚無料の活用方法と注意点
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムでは、今回の改定後も家族カード1枚目が無料で発行できる特典がついています。
2枚目以降は有料ですが、1枚目が無料というのは年会費の高さを考えるとありがたいサービスです。
家族カードを発行すると、家族も同じようにカードを使って決済でき、利用額は本会員にまとめてカウントされます。
これによって年間150万円や400万円といった利用条件を達成しやすくなり、無料宿泊特典やプラチナエリートの条件に近づくことが可能です。
例えば、夫婦で1枚ずつカードを持ち、食費や光熱費、旅行代金などをそれぞれのカードで決済すれば、年間の利用額が効率的に積み上がります。
1人だけで月30万円を決済するのが大変でも、2人で15万円ずつなら無理なく達成できることも多いです。
また、家族カードを持っている人も、マリオット系列ホテルに宿泊する際に、ラウンジ利用やレイトチェックアウトなどのエリート特典を同伴者として受けられるケースが多く、旅行の快適度が上がります。
例えば、家族で旅行に行った際、本人がいなくても家族カード利用者がチェックインできるホテルがあるため、分担して宿泊手続きを行えるなど利便性が増します。
ただし、注意点もあります。まず、家族カードを持っているからといって、家族自身に独立したエリート会員資格が付与されるわけではありません。
あくまで本会員が持つステータスの同伴者扱いとなるため、本人がいないと特典が使えない場面もあります。
また、家族カードの利用額は本会員の決済枠と合算されるため、管理をしっかりしないと請求額が思った以上に増えることもあります。
特に年間400万円決済を狙う場合は、無理な出費をしてまで条件を満たそうとしないことが大切です。
③ マイル・ポイント還元率の実質的な改悪
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムの改定内容の中で、特に見逃せないのが「マイル・ポイントの還元率」に関する部分です。
公式には還元率そのものの数値が大きく変わったわけではありませんが、ボーナスポイントの付与条件や特典内容が見直され、結果的に「同じ金額を使ってももらえるポイントが減る」ケースが増えると予想されています。
これが多くの人にとって実質的な改悪と受け止められている理由です。
ボーナスポイント条件の見直し
これまでのマリオットボンヴォイアメックスプレミアムは、日常の買い物から旅行まであらゆる決済で効率的にマリオットボンヴォイポイントを貯められるのが大きな魅力でした。
特にマリオット系列ホテルでの利用はポイント還元率が高く、通常のショッピングでも1%以上の還元率が実現でき、結果的に無料宿泊やマイル交換に繋がりやすかったのです。
従来は、入会初年度や一定期間内に特定金額を利用することで獲得できるボーナスポイントが豊富に用意されており、短期間で一気に大量ポイントを貯められるチャンスがありました。
例えば、入会から3か月以内に30万円使えば30,000ポイント、1年間で150万円利用すればさらに無料宿泊特典が付与されるなど、複数のインセンティブが重なりやすい設計でした。
しかし、改定後はこの「ボーナスポイントがもらえる条件」が厳しくなる見込みです。
具体的には、特典を得るための利用金額のハードルが上がったり、対象となる決済ジャンルが制限される方向に動いています。
従来ならスーパーや公共料金など日常の支払いも含めて利用額を積み上げればよかったのが、今後は一部の決済がポイント加算対象外となる可能性があるため、以前ほど簡単に条件達成できなくなると考えられます。
例えば、これまでは電気代やスマホ料金など毎月の固定費をカード払いにして年間150万円を達成し、無料宿泊特典を得ていた人が多くいました。
しかし今後は、これらの決済が一部対象外になると、ホテル宿泊や旅行関連の支出を増やさないと条件をクリアできず、結果的にボーナスポイントや特典が取りにくくなるというわけです。
従来特典との比較表でわかる差
ポイント還元率の変化をイメージしやすくするため、従来の特典と改定後の内容を比較表にまとめてみます。
項目 従来(~2025年8月20日) 改定後(2025年8月21日~)
基本還元率(一般加盟店) 100円=3ポイント(約1%) 変わらず
マリオット系列ホテル利用 100円=6ポイント(約2%) 変わらず
年間150万円利用特典 無料宿泊特典(除外日なしに近い) 除外日が増え、使える日が限定される
年間400万円利用特典 プラチナエリート資格付与 条件達成は可能だが実質ハードルが高まる
ボーナスポイント対象決済 ほぼ全ての決済が対象 一部日常決済が対象外になる可能性あり
入会特典ボーナス 30~50,000ポイント以上 条件金額が引き上げられる見込み
この表を見ると、基本的なポイント還元率は数値的に変わらないものの、ボーナスポイントを得るための条件が厳しくなったり、無料宿泊特典の価値が下がったりすることで、実質的な還元率が低下しているのがわかります。
例えば、以前は公共料金や税金の支払いをすべてカードにまとめれば、150万円の利用条件を難なくクリアし、無料宿泊特典が得られました。その結果、3万円相当の無料宿泊+ポイント約45,000P(約15,000マイル分)が手に入るため、還元率は実質3~4%を超えることもありました。
しかし、改定後は同じ支払いをしても、対象外が増えてポイントが貯まりにくくなり、さらに無料宿泊が除外日で使えないことがあるため、年会費を払っても得られるリターンは以前より減ってしまう可能性が高いです。
マリオットアメックス改悪で損しないための対策
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムは、これまで旅行好きやホテルステイを楽しむ人にとって「持っているだけで得できるカード」として人気がありました。
しかし、2025年8月から始まる改定で、特典の条件や使いやすさが見直され、従来ほど簡単に恩恵を受けられなくなると言われています。
それでも、使い方を工夫したり、他のカードと組み合わせることで損を避ける方法はあります。
ここでは、改悪後にどう立ち回ればいいのか具体例を交えて解説します。
改悪前に入会した方が得か?タイミングの見極め
まず気になるのが、「改悪が始まる前にカードを作った方が得なのか?」という点です。
結論から言うと、条件によっては早めに入会しておいた方が得するケースがあります。
マリオットアメックスは、入会から一定期間内の利用額に応じて大量のボーナスポイントがもらえるキャンペーンを実施していることが多いです。
例えば、入会後3か月以内に30万円使うと39,000ポイント、60万円使えば50,000ポイントなど、短期間でポイントを貯められるチャンスがあります。
改悪後はこの入会特典の条件が引き上げられる可能性があり、同じポイントを得るためにより多くの利用が必要になるかもしれません。
さらに、既存会員は改悪の内容が一部緩和されるケースもあります。
たとえば、無料宿泊特典の除外日が段階的に導入されたり、新規入会者よりも有利な条件が一定期間だけ適用されることがあります。
実際、他のカードでも制度改定時には「既存会員は当面従来条件を維持」という経過措置があった例がありました。
例えば、2025年8月以降に条件が変わると、年間150万円の利用で得られる無料宿泊特典に除外日が増える予定です。
今入会しておけば、2025年の1年間は現行条件のまま特典が使える可能性が高く、年会費を払っても元を取りやすいと言えます。
他のカードとの組み合わせでお得を補う方法
改悪後に「マリオットアメックス1枚だけでお得を最大化する」のは難しくなります。
そこで、他のカードと組み合わせることで、失われたメリットを補う戦略が有効です。特に旅行好きの方は、ホテル系カードや航空系カードをうまく併用することで、全体としてのリターンを維持できます。
ヒルトンアメックスやJALカードとの併用戦略
まず考えたいのが、同じくホテル特典が豊富な「ヒルトンアメックスプレミアム」との併用です。
ヒルトンアメックスは、年200万円の決済でゴールド会員資格が維持でき、朝食無料や部屋のアップグレードが受けられるため、マリオットの改悪後でもホテルステイの満足度を下げずに済みます。
例えば、年間400万円の決済が難しくなり、マリオットでプラチナエリートを維持できない場合、200万円をヒルトンに振り分けてヒルトンダイヤモンドを維持しつつ、残りをマリオットで150万円決済して無料宿泊特典をもらう、という使い分けが可能です。
こうすれば、2つのホテルチェーンでそれぞれ恩恵を受けられるため、旅行先の選択肢も広がります。
また、JALカードとの組み合わせも強力です。
JALカードは、ショッピングマイルプレミアムを付ければ100円で1マイルが貯まり、さらにWAONやイオン系の支払いでボーナスマイルを得られるため、飛行機の利用頻度が高い人にとって効率の良いマイル獲得手段になります。
例えば、日常のスーパーや公共料金はJALカードで決済し、旅行やホテルステイなど高還元が期待できる支出はマリオットやヒルトンに振り分ける、といった形です。
こうすると、改悪で減ったポイント分を航空マイルで補えるので、結果的に旅行費用全体の負担を下げることができます。
セゾンプラチナビジネスなど代替カード候補
もう一つの選択肢が、セゾンプラチナビジネスアメックスのように「使い勝手が良く、ポイント還元が安定しているカード」をサブカードとして持つことです。
セゾンプラチナビジネスは、年200万円の決済で年会費が実質無料(年会費22,000円→11,000円優遇など)となり、JALマイルへの交換レートも良いのが特徴です。
たとえば、マリオット改悪後に150万円を決済しても以前ほどのリターンが得られない場合、その一部をセゾンプラチナビジネスに振り替えてJALマイルを貯めるのも一つの方法です。
国内線の特典航空券やどこかにマイルなどでお得に旅行できれば、ホテル代の負担が減ってもトータルでプラスになります。
また、アメックスが使えない場面でも決済できるという安心感があります。
旅行先やネットショッピングでは、アメックス非対応の店舗が意外と多いので、サブカードとして持っておくと支払いの取りこぼしを防げます。
年間利用額別の最適カード選び
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムは、これまで「年間どのくらい使うか」に関係なく、特典をうまく使えば十分に元が取れるカードでした。
しかし、2025年8月からの改定により、利用額によって得られる特典の差が大きくなるため、年間どの程度決済するかでカード選びの最適解が変わってきます。
ここでは、利用額が少なめの方と多めの方、それぞれのケースに分けて、どんなカード戦略が良いのか解説します。
150万円以下の利用者はどうするべき?
マリオットアメックスの大きな魅力のひとつは、年間150万円利用で獲得できる無料宿泊特典でした。
これがあれば、年会費を払ってもホテルに1泊できる分で元が取れる、と考える人が多かったのです。
しかし改悪後は、この特典が使えるホテルの条件が厳しくなるうえ、除外日(ピーク時や混雑日)が増える予定です。
例えば、以前なら国内のリゾートホテルや都心の高級ホテルを除外日を気にせず予約できていたのに、改悪後は週末や繁忙期だと利用できない可能性が高まります。
年間利用額が150万円に届かない場合は、そもそもこの特典が得られないため、年会費を支払う価値が薄れてしまうことも考えられます。
このようなケースでは、マリオットアメックスを無理に持つよりも、より利用額に見合ったカードを選んだ方が合理的です。
例えば、以下のような選択肢が考えられます。
ヒルトンアメックス(プレミアムではない一般カード)
年間決済が少なくても、自動でゴールド会員資格が付与されるため、朝食無料や部屋のアップグレードを受けやすいです。
年200万円決済で無料宿泊特典が得られるので、利用額に応じてお得さを実感しやすいのがメリットです。
JALカードやセゾンプラチナビジネス
普段の支払いを航空マイルに寄せて、無料航空券で旅行コストを削減する方法もあります。
年間決済が少ないなら、ポイントを分散させるより1か所に集中したほうが効率的です。
例えば、年間100万円の利用しかないのにマリオットアメックスを持ち続けると、年会費の49,500円が重く感じるかもしれません。
代わりにJALカードに集中すれば、10万マイル近く貯めて国内線往復を複数回タダにできることもあり、旅行の楽しみを失わずに済みます。
400万円以上決済できる場合の選択肢
一方で、年間500万円以上の決済ができる人は、改悪後もマリオットアメックスプレミアムをうまく使える可能性があります。
なぜなら、500万円決済を達成すればプラチナエリート資格を獲得でき、無料の客室アップグレードや朝食、ラウンジアクセスなど、ホテル滞在の満足度を一気に引き上げられるからです。
例えば、1年に5回以上マリオット系列ホテルを利用し、各滞在で朝食無料やラウンジ利用ができれば、1回あたり1万円以上得をすることも珍しくありません。
年間で5万円~10万円以上の価値を得られる可能性があるため、年会費を上回るメリットを享受できるのです。
ただし、改悪後は無料宿泊特典の使い勝手が悪くなり、ポイント宿泊の必要数が上がる可能性があるため、「400万円決済+ポイント宿泊を最大限活用できるか」が鍵になります。
さらに、この利用額があるならマリオット1本に集中せず、複数のカードに分散する戦略も有効です。
マリオット300万円+ヒルトン100万円
マリオットでプラチナ資格を維持しつつ、ヒルトンの無料宿泊も得る組み合わせ。両方のホテルで特典を享受でき、旅行先の選択肢を広げられます。
マリオット500万円+セゾンプラチナビジネス100万円
JALマイルを貯めて航空券を確保しつつ、ホテルはマリオットでお得に泊まる戦略。
特典航空券とポイント宿泊を併用すれば、国内外の旅行コストをほぼゼロに近づけることができます。
例えば、年間700万円決済できる家庭なら、500万円をマリオットに充ててプラチナ資格を確保し、100万円をヒルトンに回して無料宿泊を1泊得る、残り100万円をセゾンプラチナでマイルに変える、といった振り分け方が現実的です。
結果的に、ホテルと航空券の両方をポイントでまかなえるため、改悪後でも旅行の満足度を下げずに済みます。
まとめ:改悪後もマリオットアメックスを使うべきか
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムは、長年「ホテル好きには必須」と言われてきたカードですが、2025年8月の改定後は以前のように誰にでもお得とは言えなくなります。
では、改悪後もこのカードを使い続けるべきなのでしょうか。ここでは、メリットとデメリットを整理し、今後のカード戦略を見直すポイントを解説します。
改悪後のメリット・デメリット総まとめ
改悪後もマリオットアメックスにはいくつかの強みが残ります。
特にマリオット系列のホテルに頻繁に宿泊する人にとっては、まだまだ価値のあるカードです。
まずメリットから見てみましょう。
1つ目は、年間500万円決済でプラチナエリート資格が得られることです。
これにより、国内外のホテルで朝食無料、クラブラウンジ利用、レイトチェックアウトなどが受けられます。
例えば、家族4人で年に5回マリオット系列ホテルに泊まれば、朝食代だけで1回あたり1万円以上節約できることもあります。
年間で合計5~6万円分のメリットが得られると考えると、年会費をカバーできる価値があるといえるでしょう。
2つ目は、マリオットポイントの汎用性が高いことです。
ポイントはホテル宿泊だけでなく、ANAやJALなど40社以上の航空マイルに交換できるため、旅行全体の費用削減に活用できます。
例えば、10万ポイントをJALマイルに交換して国内線を2往復無料にしたり、国際線の特典航空券に変えて10万円以上得することも可能です。
3つ目は、家族カード1枚が無料で発行できるようになることです。
家族で決済をまとめればポイントが早く貯まり、無料宿泊やマイルへの交換に届きやすくなります。
一方で、デメリットも無視できません。
最も大きいのは、無料宿泊特典の使い勝手が悪くなることです。
年間150万円決済で得られる1泊無料特典は残りますが、ピーク期には利用できない日が増える見込みです。
例えば、以前は夏休みの沖縄リゾートに無料宿泊を入れられたのに、改悪後は対象外となり、使えるのはオフシーズンの平日だけ、ということが起きやすくなります。
また、年会費が変わらないのに、得られる特典価値が下がる点も「実質値上げ」と言われる理由です。
従来は150万円の決済だけで十分に元が取れましたが、改悪後は400万円まで使わないと大きな特典が得にくくなるため、少額利用者には魅力が薄くなります。
さらに、ポイント付与のボーナス条件が厳しくなることで、以前ほど爆発的にポイントを貯めるのが難しくなる可能性があります。
結果的に、「とりあえず年会費を払っておけばお得」だった時代は終わり、戦略的に使うカードへと変わっていくと考えられます。
2025年以降のカード戦略をどう見直すか
改悪後もマリオットアメックスを使うべきかは、年間利用額と旅行スタイルによって判断が変わります。
年間500万円以上決済できる場合
このケースでは、改悪後もマリオットアメックスは有力候補です。
プラチナエリート資格を確保すれば、朝食やラウンジアクセスだけで年会費以上の価値を得られる可能性があります。
例えば、1泊あたり1万円相当のサービスを年間10泊受けられれば、それだけで10万円のメリット。
さらに、貯まったポイントを航空券に変えれば、海外旅行のフライトを実質無料にできます。
年間150万円前後の決済しかできない場合
この場合、無料宿泊特典は残るものの、対象ホテルや日程が限られるため「思ったほど使えなかった」という事態が起きやすいです。
例えば、せっかく無料宿泊特典をもらっても、希望する日が除外日で使えないとなれば意味が半減します。
このような場合は、以下のような選択肢が考えられます。
ヒルトンアメックスに乗り換える
年200万円で無料宿泊が得られ、ゴールド会員資格も自動付与されるため、朝食無料特典が活用しやすいです。
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例えば、JALカードに集中すれば国内線特典航空券を年間で2~3回確保できることもあります。
マリオットアメックスを解約し、必要な時だけホテルにポイント宿泊
カードを持ち続ける固定費を減らし、マリオットのポイントは別の手段(キャンペーンやポイント購入)で補う方法です。
改悪後のマリオットアメックスは、使い方を誤ると「年会費だけ払って損した」と感じやすくなります。
逆に、500万円以上の決済ができてホテル宿泊を多く利用する人にとっては、依然として強力な1枚です。
今後は、「何となくマリオットが好きだから持つ」から「具体的にどのくらい得するかを計算して持つ」へと考え方を変えることが大切です。
旅行スタイルや決済額を見直し、ヒルトンやJALカードとの組み合わせなど複数カード戦略を取り入れることで、改悪後でも旅行をお得に楽しむ道が開けるでしょう。